妻の立場(役割)
「その後、神である主は仰せられた。「人がひとりでいるのは良くない。わたしは彼のために、彼にふさわしい助け手を造ろう。」(創世記2:18)
聖書は、神が夫(男)の「助け手」として妻(女)を作られたと記しています。妻が「助け手」ということに反発を覚える方があるかもしれません。しかし、自分の本音を正直に見るとき、本心から「夫を従わせたい、リードしたい」と思っているのではなく、夫が頼りにならないから、しかたなくそのようにしていると言う女性が大部分ではないでしょうか。逆に本心から「妻にリードされたい」と願う男性もありません。
実際に男女の特性を見る時、女性の方が環境に適応する力(言い換えると『助け手』となれる能力)が大きく、男性は一見強そうに見えてもすぐにボキッと折れてしまうもろさがあり、助け手がなければやってゆくことができないのです。
「助け手」であることを妨げるもの
高慢(優越感)自分の方が上、自分が正しいと思っているために自分の思いどうりに相手を支配しようとします。そのために夫に従うことができず、助け手となれません。
劣等感私なんかいても、夫の役に立たないと思う、その結果として何も助けない(助け手となれない)ことになります。
恨み、僧しみ過去の様々な問題による、夫への恨み、にくしみを解決しないままでいる時、「夫の助け手なんかになりたくない」という思いが内側からわきあがってきます。
「妨げ」を取り除く方(キリスト)
近いからこそ夫婦の間には多くの問題があり、自分ではどうすることもできなくて、ただそれにフタをしているだけの場合が多いのです。しかし、まさにその問題を解決するために、キリストが来て下さいました。正直に自分の状態を認めて「このことを解決して下さい」と祈る時、神の力を体験するのです。そして、高慢、劣等感、恨み、僧しみが取り除かれる時、本当に良い助け手となれるのです。
ふさわしい「助け手」となるために
1.夫を正しく理解する夫の良い所も悪い所も、ありのまま見極めることが大切です。その上でこそはじめて、夫の弱い部分をカバーする良き助け手となれるのです。ただ、ここで注意すべきは、悪いところを見て、だからダメだ、イヤだと夫を裁かないことです。(事実を事実として受け止めることと、裁くこととはちがいます。)
2.夫の必要(弱さ)は、どのように解決できるかを考える夫がどうしてそういう態度をとるのかを考え、観察していく時、夫を正しく理解できるようになり、正しく対応できるようになります。日本人男性は、概して小さい時から責任をもって決断するという訓練をされていません。例えば、家庭の中で今までは何も言わずに決めてきたことを、一言「〜していいですか?」と聞くことから始めて、だんだんと夫に決断を任せるようにしていくことも一つの方法です。
夫に「こうなってほしい」と望んで変えようとするよりは、まず自分の方から変わっていく方がたやすいことではないでしょうか。夫婦の間が暖かい安らぎの場となるために、まず「夫を正しく見られるようにして下さい」「夫のふさわしい助け手となれるようにして下さい」と祈り、良き「助け手」としての一歩を踏み出してみては如何でしょうか。